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2006/10/21

銀の海

先日、仕事で北陸・金沢に出張した時のこと。帰りの電車「しらさぎ号」が金沢駅のホームに入線するまで30分程時間があったため、ホーム下のおみやげ屋さんに寄ってみました。

日本酒・地酒で「福正宗」「万歳楽」「手取川」、和菓子の「柴舟」、「俵屋」の飴、ハゼ仲間の「ゴリの佃煮」、笹でお寿司を包んだ「笹寿司」etc、高校までこの土地に住んでいた頃の感覚がどんどん蘇ってきて、あの頃、この晴れ間の少ない土地で「弁当忘れても傘忘れるな」というのが合言葉で、学校へ通う時、毎日折りたたみ傘をカバンに入れて通学したものです。
(もちろん私だけでなくこの土地の方は、今でもみんなそのハズです。)その習慣は残り、今も通勤用のカバンには、いつも必ず折りたたみ傘が入っています。

Kutaniyakiおみやげ屋をのぞいていたら、一角に「九谷焼」の売場があり、この焼物独特の’赤茶色の絵’ ’緑と黄の組合せ’ ’金箔でのアクセント’等に思わず見入ってしまいました。昔、金沢に住んでいた頃は家の床の間に九谷焼の壷を飾っていました。いろんな九谷焼をお店の棚で眺めているうちに、いつのまにか’欲しい’という衝動が沸き起こり、その欲望が徐々に膨らんできて、湯呑、茶碗、コーヒーカップ、焼酎カップなどあれこて見ている内に電車が出発する時間になってしまい、結局その場では買えず仕舞いでした。

普段、買い物で衝動買いはあまりしないのですが、今回はいろんな懐かしい感覚が交差し急激に欲望が膨らんだのですが、家に帰ってから数日たっても、九谷焼の陶器へ想いが脳裏から離れず、悶々とした気持ちで数日経ってしまいました。ある晩、嫁さんにのそのことを話したところ、じゃあ買ってもいいんじゃないの・・・と言ってもらい、思わずインターネットの通販で買ってしまいました。それがこのマグカップで、全体のトーンは抑え目なのですが、金箔を使っているのが九谷焼らしさのポイントです。今、ブログをこのカップでコーヒーを飲みながら穏やかな気持ちで書いてます。今回、手に入れられてホントによかったと思っています。

晴れ間の少ない空、水分が多い重い雪の冬、そんな気候のもとで伝統を感じさせれる加賀100万石の古い街並み、学生の頃、この北陸の重厚な空気を吸って、心も体も右往左往しながら過ごしました。その後大学以降は、東京、大阪、名古屋と居を変えましたが、離れて25年以上経った今、あらためてこの土地への執着ある自分を感じます。俗にいう「青春時代」を過ごした土地は、いつまでたっても脳裏にしっかり焼きついているんですね。

御日様の関係で重いのは空だけではありません、北陸のこの土地を象徴する景色は日本海の海です。石川県にも内灘砂丘や千里浜など有名な海岸や砂浜はあります。私が住んでいた根上町(松井秀喜といっしょだよ!)も浜辺の町で、石川県、北陸の海岸線からみる海の色は、春夏秋冬いずれの時期も太平洋側の海の色と違います。晴れた日は’深く青い海’、雨や雪が降り風の強い日は ’険しく荒々しい銀色の海’という感じで、この重苦しい’銀の海’がこの土地の大きな象徴とも思います。

ヒデキはこの砂浜を毎日走りこみ、海の向こうに渡りました。同郷の後輩にはこれからもエールを送り続けます。

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